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30本目のミレジム
2014

2014
L'INDIEN(ランディアン)

2014年:ユベール・ド・ブアール・ラフォレの手がけた、30本目のミレジムに関する、ぶどう収穫手帖の抜粋

良好な開花にも関わらず、このミレジムには、あまり良い兆候があったとは言い難い。

気難しい春、不安に満ちた夏、しかし決して諦めないという意志は固く、ぶどう畑の声に耳を傾け、何を必要としているのか心を配り続ける。8月の雨天や9月の嵐にぶどうが耐えられるのであろうかと、常に激しい不安に襲われる。その後、8月30日を過ぎた頃から好天に恵まれ、自信を取り戻す。ぶどうの収穫には直ぐに取り掛からないという選択肢を選んだものの、ジレンマに苛まれる日々を過ごす。

収穫しようか? いや、待つのだ!

やがて10月2日、メルロの若樹からようやく収穫を行う。やってきた10月は、光に包まれ、暖かく、素晴らしい月だった。メルロの古樹の収穫を数日遅らせ、カベルネ・フランは完熟するまで待つことができた。暦の気まぐれなど、こんなものだ。しかし私のぶどう栽培者としての人生の中でも、唯一無二の経験となった。素晴らしい約束、終わることのない秋の約束。

自由気ままな、インデアン・サマー。

伝説のミレジム

2014L'INDIEN(ランディアン)

2012LE PREMIER(ル・プルミエ)

2005L’EXCELLENCE(レクセレンス)

2000L’IMAGINAIRE(リマジネール)

1996

1992

1985

1953

1899

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このヴィンテージも、ボルドーの類稀な当たり年のひとつに数えられます。アンジェリュスのワインは多くの著名なワイン評論家から優れた評価を受け、全てのワイン専門家から圧倒的な支持を受けています。このミレジムを特徴づけているのは、他に類をみない抜群のハーモニー、力強さと清涼さのバランス、そして際立つアロマです。

2000年という新しいミレニウム(千年紀)の始まりにふさわしい、素晴らしいミレジムが誕生しました。あらゆる最上級の賛辞を惜むことなく使えるほどの出来栄えです。恍惚なフルーツを感じるワインを口に含むとその豊満さに満たされ、言い尽くせないほどの凝縮感と、タンニンの見事なストラクチャーに、ただただ唸るばかりです。

シャトー・アンジェリュスがサン=テミリオンのプルミエ・グラン・クリュ・クラッセB(第一特別級B)に格付けされた年です。濃度の高い色のワインから、カシスリキュールや、なめし皮のアロマが広がります。口当たりは濃密で、力強く、ストラクチャーも明確です。このミレジムは、伝統的なグラン・ミレジム(偉大な収穫年)のワインならではのあらゆる複雑な側面を持ち合わせています。

困難な年であればあるほど、偉大なテロワールはその違いを表現し、卓越を目指します。1992年の気候条件は非常に厳しいものでしたが、ぶどう畑での入念な手入れが文字通り実を結び、アンジェリュスは、ボルドーのワイン史の中でも模範的なグラン・ヴァン(大いなるワイン)を生み出すという快挙を遂げました。インク色のローブに香るのは、ブラックベリー、レグリス(甘草)、タバコと、ほのかな下草の余韻。口当たりは豊満かつビロードのようになめらかで、密度とバランスの高いタンニンが、テイスティングの時間を恍惚で満たします。

ユベール・ド・ブアール・ド・ラフォレ氏がシャトーのオーナーとなり、指揮を取り始めたこの年は、ぶどう畑だけでなく、酒蔵での全ての決定が、彼一人の手にゆだねられることになりました。1985年はこのように、氏の初心の志を、ぶどう畑での手入れやワイン醸造における作業にそのまま実践したミレジムとなります。そして彼自身も認めているように、スタートとなったこの年は、贅沢なメルロを授けてくれた自然に大いに助けられました。ビロードのようになめらかで魅惑的なミレジム1985は、甘美なタバコの余韻が残る、ローストフレーバーが特徴です。

ジャックとクリスティアン・ド・ブラール・ド・ラフォレのぶどう収穫手帖の記録によると、このグラン・ミレジムの収穫は9月29日から10月17日にかけて行われたということです。
ごく稀に、シャトーでワインを何本か開栓することがあります。その都度、オレンジといちじくのジャムにタバコが混ざった表現力豊かなブーケは健在で、心地よい清涼感の余韻の中に、しっかりとしたストラクチャーの存在を愉しむことができます。

シャトー・アンジェリュスのカーヴに残る最古のボトルです。歴史の証人として、そして「子孫」を暖かく見守る番人として、カーヴに君臨します。